お疲れ様です。
嫁が生み出した謎の生物、親子丼うまみです。
本日は、東京電力ホールディングスの第三四半期決算を読み解いていきましょう。
東京電力HD(9501) 3Q決算結果
決算のポイント
今回決算のキーワードは、東京電力ホールディングス公表の概要にもある通り下記の通りです。
◆新会計基準の適用による売上高の”下方修正”
◆販売電力量及び燃料調整額の期ずれ影響により利益の”下方修正”
◆インバランス収支還元損失の計上による利益の”下方修正”
順を追って見ていきましょう。
新会計基準の適用
これは、東京電力ホールディングス公表の概要図で理解できます。
元来収益として計上していた部分が制度による見かけ上の売上高だったので、その部分を適正化した。と理解しました。
つまり、見かけ上の売上高減少は発生するが、内実については影響無しという事です。
これって証券会社のシステム上に表示される売上高は実際に減少している様に見えるので、新電力にシェアを奪われている！と悲観的な憶測をしてしまいますね。
グラフ上の数値データだけでなく、キチンと決算報告を読まないと分からない所がある。という勉強になりました。
燃料調整額の期ずれ影響
これは、前回第二四半期決算報告の際と同じ要因です。
原油価格の変動を電気料金に転嫁する「燃料費調整制度」の影響ですね。
原油価格の直近チャートは以下の通りです。まだまだ続きそうですね･･･。
原油価格の決定は需給バランスの影響ですので、資源が無い日本にとっては「されるがまま猫」の立場です。現状は、コロナ禍からの経済立ち上がりによる需要上昇に対して、一旦下げた供給能力が戻らないので先物価格が上昇している。と理解していますが、供給能力が戻らないのは、産油国の戻さないという判断とも取れます。世界的なコロナ禍の影響で産油国としても打撃を受けていますもんね。
いずれにしても、うまみは期ずれ影響は最終的に電気料金として国民から回収される為、影響無しと考えています。
しかしながら、関西電力、中国電力、北陸電力で「燃料調整制度」の上限を越えることにより、電力会社負担となるケースが出ています。これは、原油価格が急激に変動した事により発生するもので、東京電力HDも現状余力はあるものの注視する必要があります。
我々日本は資源が無い国ですので、原油価格の動向に左右される事を許容するのか、原子力等の代替手段を選ぶのか、政策に委ねられています。
インバランス収支還元損失
最後に、何だこれ？です。うまみの無い味噌が露呈していますね。
インバランス収支と聞くと、学校で習ったグローバル･インバランスの経常収支不均衡問題の話を思い出しますが･･･。
調査して見ると、「計画値同時同量制度」における「発電計画」と「発電実績」、つまり需要と供給の差分（インバランス）に対して、一般送配電事業者から請求や支払いが行われるのがインバランス料金です。
直近ですと昨年冬、厳冬による電力逼迫により市場連動型の契約をしている方は電気料金が暴騰した事件を覚えているでしょうか？
その際に臨時的処置として電気料金の上限が策定され、上限を越えた部分に関しては電気小売事業者が負担する事となりました。以降も検討が続けられた結果、一定水準を越えた部分について、2022年4月以降の託送料金から差し引く事により調整する事となりました。
東京電力ホールディングスは、傘下に一般送配電事業者の東京電力パワーグリッドがありますので、このインバランス収支還元損失を計上する事となりました。
うまみは、本案件は昨年度の電力逼迫によるスポット市場での電気料金高騰を受け入れる仕組みが無かった事により、事後的に処理していると理解しました。
ただ、東京電力パワーグリッドにとっては今後も上限を越えた部分は負担するので、ネガティブ要素ではあると思いつつ、電気業界全体の適正化に向けた需要家を守る制度ですので、必要な制度だと認識しています。
まとめ
以上の結果から、全体的にはネガティブ要素の方が少し高い結果と受け取りました。
第三四半期自体の経常利益は、市場コンセンサスを大きく上回ったものの、通期見通しは下方修正となった為、暫く株価は上がらないと考えています。
引き続き、給与収入でコツコツ買付続けていきたいと思います。
2022/2/2追記：ネガティブな決算でしたが、株価が大幅に上昇しています。なぜ･･･。
▲うまみの現在の投機戦略及び東京電力考察はこちらです▲
では、親子丼うまみでしたっ！
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