こんばんは!
あすかるが生み出した謎の生物、親子丼うまみ(@oyakodon_umami)です。
本日は、うまみがひたすら買い続けている東京電力株の復配時期の予測時期とその根拠を明示していきたいと思います。
また、復配に関わる懸念事項についても記載していきます。
結論
うまみは東京電力HDの復配時期を、「2023年下期〜2024年下期の間」と考えています。
復配時期の予想根拠
事業計画による公表
まずは、東京電力HD自らが宣言している事業計画による文言です。
ⅰ)「責任と競争に関する経営評価」
東京電力HD 新・総合特別事業計画 P13-15 今後の「行程」について より
ⅱ)「一時的公的管理」から「自律的運営体制」へ移行(2016 年度)
ⅲ)資本市場復帰(2020 年代初頭)、保有株式売却開始(2020 年代半ば)
ⅳ)機構保有株式の全部売却(2030 年代前半)
既に自律的運営体制への移行が5年以上遅れている状況ですが、原因は度重なる不祥事による「柏崎刈谷原子力発電所の再稼働遅れ」と考えています。しかしながら、資本市場復帰、自己株式消却が同様に5年スライドするとは考えていません。
よって、資本市場復帰が2020年代初頭という文言からずれ込んだとしても、2022年〜2024年の間。自己株式消却が2020年代半ばという文言からずれ込んだとしても、2025年〜2029年の間。と、予測しています。
さらに資本市場復帰を目指している確固たる意志を感じた一因として、東京電力HDは東証再編において「プライム市場」を選択しました。企業規模としては当然の選択ですが、プライム市場の特徴は「グローバルな投資家との建設的な対話を中心に据えた企業向けの市場」です。これまでの日本的な企業に物言わぬ株主で占めて経営状況の開示をしない姿勢ではなく、広く世界から投資を集めて開かれた経営を行う必要があります。
避難地域全面解除時期
次に避難指示区域の解除計画による情報です。五月雨式に避難指示は解除されていますが、事故後10年以上経った今日でも帰宅困難区域は残っています。
やはり「福島への責任の貫徹」を宣言している以上、避難指示区域がある状態で復配は難しいと考えます。
復興庁の特定復興再生拠点区域復興再生計画により、各市町村長が環境整備計画を提出することで、計画に基づく整備事業(除染等)がなされ、概ね5年以内に避難指示を解除するというものです。
福島第一原子力発電所20km圏内の市町村計画を表にしてみました。
対象箇所 | 計画認可 | 整備事業完了 | 避難指示解除 |
双葉町 | 2017/9/15 | 2022/8/31 | 2022年春頃 |
大熊町 | 2017/11/10 | 2022/9/30 | 2022年春頃 |
浪江町 | 2017/12/22 | 2023/3/31 | 2023年3月末 |
冨岡町 | 2018/3/9 | 2023/5/31 | 2023年春頃 |
飯舘村 | 2018/4/20 | 2023/5/31 | 2023年春頃 |
葛尾村 | 2018/5/11 | 2022/9/30 | 2022年春頃 |
上記から読み取れるように、避難指示区域の完全解除は「2023年の春頃」となっています。
復配に関わる懸念事項
財務基盤、経営状況(継続懸念)
東京電力HDの財務状況が健全でなければ、当然復配はあり得ません。
財務状況については、定期的に更新している別記事を参照下さい。
また、会社経営の安定性を示す指標に「自己資本比率」があります。
返済不要の自己資本が全体資本調達の何%を占めるかを示す数値であり、固定資産の多い製造業は一般的に20%が健全と言われています。
上図より、東京電力HDの会社経営は震災前を越える安定経営に戻っていることが分かります。
しかしながら、財務基盤については燃料費や為替レート等の外因影響を受け続ける為、引き続きモニターしていきたいと思います。
優先株の普通株式転換による希釈化(継続懸念)
原子力損害賠償機構が保有する優先株式の普通株式への変換による希釈化です。
これは多かれ少なかれ必ず実施されると考えており、株価へ大きな影響を与えるのは確実です。
初度計画においては、4兆円の損害賠償費用を株式売却で賄う計画でした。
この場合、原子力損害賠償機構が保有する全株式が売却されるので、株価は単純計算で半分以下になるのは間違いないと考えています。そもそも、株式売却は買い手がいないと成り立たないので、うまみはあまり現実的では無いと考えています。(国内大手企業や銀行、年金機構に国が買わせるというウルトラCは除く)
現在は希釈化を許容するように株主に要請していますが、具体的な動きはありません。
ただ、発行株式の半数以上を保有する状態は事実上国有企業となっており、自律的経営とは言い難い為、機構保有株式数の削減は必須です。その際は株価への影響は避けられないでしょう。
どの程度の株式数が変換、売却されるのか?今後共、モニターしていきたいと思います。
柏崎刈谷原子力発電所の再稼働(継続懸念)
うまみが東京電力HD復配の鍵と認識している「柏崎刈谷原子力発電所の6、7号機再稼働」状況です。
当初2021年6月に再稼働が計画されていましたが、度重なる不祥事により再稼働出来ておりません。
規制当局による検査は1年以上要する予定であり、さらに認可が降りるかどうかも不透明な状況です。
尚、第四次総合特別事業計画内において、再稼働時期を仮定として明示されています。
柏崎刈羽原子力発電所の再稼働時期については、現時点で具体的に示すことはできない状況にあるものの、東電HDは、柏崎刈羽原子力発電所における一連の事案への対応として、信頼回復を最優先の課題に掲げ、既述の取組を通じた安全性や業務品質の向上に加え、地元地域や社会の皆さまからのご理解を大前提として再稼働を目指していくこととしていることから、一定の仮定を置いて収支の見通しを算 定している。
東京電力HD 四次総合特別事業計画より抜粋
具体的には、2022年度以降の収支見通しは参考値とした上で、柏崎刈羽原子力発電所の再稼働時期について、2022 年度から順次再稼働すると仮定した場合、2023 年度から順次再稼働すると仮定した場合の2つのパターンを置いたほか、燃料価格、 為替レート等の不確定要素についても一定の仮定を置いて算定を行った。
よって、柏崎刈谷原子力発電所の再稼働は、早くても2022年から遅くとも2023年末までの期間を想定していると読み取れます。
この再稼働が計画通り進むかどうか、今後ともモニターしていきたいと思います。
ALPS処理水貯蔵問題(懸念払拭)
こちらは福島第一原子力発電所で発生した汚染水流出を防ぐ為、汚染水を多核種除去装置(ALPS)で処理した後の処理水をどうするかが定まっておらず、ひたすら貯蔵し続けている問題です。
処理水の総量は130万㎥に膨らんでおり、出口戦略を早期に決定する必要がありました。
2022年1月現在、既に海洋放出の方針が決定され発電所沖合1km地点の海底より放出される予定です。既に海底トンネル建設へ向けた調査が始まっていますので出口戦略が固まっており、懸念事項からは消滅すると考えています。
よって、本項は一切問題とは考えておりません。
ALPS処理後の処理水海洋放出は、世界保健機関(WHO)の飲料水ガイドラインにおける10,000ベクレル/Lと比較して、放出地点でも30ベクレル/L程度と、全く問題ない事が数値で確認できています。
残る問題は、「風評被害」です。
報道機関の視聴率向上の為に不安を煽る必要があるのは理解出来ますが、SNSが発達した現代において、真実はきちんとユーザーまで届くと考えていますので、大きな問題にはならないと思います。
うまみも安全で美味しい物であれば買う。それだけです。
他にも、「損害賠償費の返済規模」、「廃炉事業費の捻出」、「小売事業の敗退」等ありますので、徐々に調査結果を追記していきたいと思います。
以上、親子丼うまみでした!
コメント